うつ病で傷病手当金と障害年金は同時にもらえる?

「うつ病で休職し、傷病手当金を受け取っている」

「障害年金を申請すると、傷病手当金が止まるの?」

「障害年金が遡って認められたら、返還が必要?」

うつ病で長期間働けない方は、傷病手当金と障害年金の両方が対象になることがあります。

ただし、両方の制度から常に満額を受け取れるわけではありません。同じうつ病による障害厚生年金を受給する場合は、傷病手当金側で支給額が調整されます。

一方、障害基礎年金だけを受給する場合や、それぞれの原因となった傷病が異なる場合は、原則として両方を全額受け取れます。

✅ この記事で分かること

  • 傷病手当金と障害年金の制度上の違い
  • 同時に満額を受け取れるケース
  • 傷病手当金が減額・不支給になるケース
  • 障害厚生年金との併給調整の計算方法
  • 障害年金が遡って認定された場合の返還
  • 傷病手当金の受給中に障害年金を申請する際の注意点

💡 この記事の結論

うつ病で傷病手当金と障害年金を同じ時期に受け取れる場合はあります。ただし、同じうつ病による障害厚生年金を受ける場合は、障害年金の日額と傷病手当金の日額を比較して、傷病手当金側が調整されます。

障害年金のほうが高ければ、傷病手当金は支給されません。傷病手当金のほうが高ければ、差額のみが支給されます。障害年金自体が減額される仕組みではありません。

📞 傷病手当金の受給中でもご相談ください

障害年金を申請できる時期や、併給調整の可能性を一緒に確認します。

📞 090-2623-1707
💬 LINEで相談する ✉ お問い合わせ

相談無料 / 保険料納付要件の確認も無料

傷病手当金と障害年金の違い

傷病手当金と障害年金は、どちらも病気やケガによる収入減少を支える制度ですが、支給目的や要件が異なります。

比較項目 傷病手当金 障害年金
制度 健康保険の給付 国民年金・厚生年金の給付
主な対象 健康保険に加入している会社員等 初診日や保険料納付等の要件を満たす方
状態の要件 療養のため仕事に就けないこと 日常生活や仕事が一定以上制限されていること
支給期間 支給開始日から通算1年6カ月 障害状態が続き、更新等で等級に該当する期間
支給額 原則として標準報酬を基に算出した日額 加入制度・等級・報酬記録等によって決定

傷病手当金は、業務外の病気やケガにより働けず、十分な給与を受けられない場合に支給されます。市区町村の国民健康保険には、一般的に会社員の健康保険と同様の傷病手当金制度はありません。

障害年金は、働けないことだけで判断される制度ではありません。食事、清潔保持、金銭管理、通院・服薬、対人関係など、日常生活への影響も含めて審査されます。

うつ病による障害年金の基本的な受給要件は、うつ病で障害年金を受給するための条件と申請上の注意点で解説しています。

うつ病で傷病手当金と障害年金を同時にもらえるケース

併給調整の有無は、障害年金の種類と、両制度の原因となった傷病が同じかどうかによって変わります。

受給する障害年金 傷病の関係 傷病手当金の扱い
障害厚生年金 同一または関連する傷病 原則不支給。傷病手当金の日額のほうが高い場合は差額支給
障害厚生年金 異なる傷病 原則として全額支給
障害基礎年金のみ 同一の傷病 原則として全額支給
障害手当金 同一または関連する傷病 障害手当金の額に達するまで傷病手当金を調整

同じうつ病で障害厚生年金を受給する場合

会社員として厚生年金に加入していた時期にうつ病の初診日があり、そのうつ病で障害厚生年金を受給する場合は、傷病手当金との調整対象になります。

障害厚生年金1級または2級の受給者には、同じ支給事由による障害基礎年金も支給されます。この場合は、障害厚生年金と障害基礎年金の合計年額を360で割り、傷病手当金の日額と比較します。

調整されるのは傷病手当金側です。傷病手当金を受けていることを理由に、障害年金が減額されるわけではありません。

障害基礎年金のみを受給する場合

国民年金加入中や20歳前に初診日があり、障害基礎年金だけを受給する場合は、同じうつ病が原因でも、原則として傷病手当金との併給調整はありません。

たとえば、以前は自営業者や学生だったため初診日に国民年金へ加入しており、その後会社員になって休職したケースが考えられます。

ただし、障害基礎年金と傷病手当金は、それぞれの受給要件を満たす必要があります。

障害年金と傷病手当金の原因が異なる場合

障害厚生年金と傷病手当金の原因が異なる場合も、原則として併給調整はありません。

たとえば、身体の病気による障害厚生年金を受けている方が、別に発症したうつ病で休職し、傷病手当金を申請する場合です。

ただし、病名が異なっていても、医学的に関連する傷病と判断される可能性があります。傷病の関連性は、加入している健康保険の保険者へ確認しましょう。

傷病手当金と障害厚生年金の調整方法

同じうつ病による障害厚生年金と傷病手当金を受けられる場合は、それぞれの日額を比較します。

  • 傷病手当金の日額が障害年金の日額以下:傷病手当金は支給されない
  • 傷病手当金の日額が障害年金の日額を上回る:差額の傷病手当金が支給される

障害年金のほうが高いケース

傷病手当金の日額が4,000円、障害厚生年金と障害基礎年金の合計年額が180万円の場合を考えます。

  • 障害年金の日額:180万円÷360日=5,000円
  • 傷病手当金の日額:4,000円

障害年金の日額のほうが高いため、重複期間の傷病手当金は支給されません。障害年金は通常どおり支給されます。

傷病手当金のほうが高いケース

傷病手当金の日額が6,000円、障害年金の日額が5,000円の場合は、1日当たり1,000円の差額が傷病手当金として支給されます。

  • 傷病手当金の日額:6,000円
  • 障害年金の日額:5,000円
  • 差額の傷病手当金:1,000円

実際の計算は、年金額、傷病手当金の対象日数、支給期間などを基に健康保険の保険者が行います。

障害年金の等級別金額については、うつ病で受給できる障害年金の金額と1級・2級・3級の目安をご確認ください。

障害年金が遡って認められた場合は返還に注意

傷病手当金を受け取った後に、同じうつ病による障害厚生年金が遡って認定されることがあります。

障害年金の対象期間と、すでに受給した傷病手当金の対象期間が重複した場合は、傷病手当金の過払い分を返還しなければならない可能性があります。

返還対象は、必ずしも受給済みの傷病手当金全額ではありません。重複期間と両制度の日額を基に、健康保険の保険者が過払い額を計算します。

障害年金の遡及分が入金された場合は、すぐに全額を使わず、次の書類を保管しておきましょう。

  • 年金証書
  • 年金決定通知書
  • 年金振込通知書
  • 傷病手当金の支給決定通知書
  • 傷病手当金を受給した期間が分かる資料

障害年金の遡及請求の仕組みは、障害年金の遡及請求で過去分を受け取るための条件と注意点も参考にしてください。

傷病手当金の受給中に障害年金を申請するときの注意点

傷病手当金が終わるまで待つ必要はない

傷病手当金を受けていることを理由に、障害年金の申請を待つ必要はありません。両制度は別の制度であり、受給要件も異なります。

障害年金の審査には時間がかかることがあります。傷病手当金の終了後に申請を始めると、収入がない期間が生じる可能性があるため、早めの準備が重要です。

障害年金の初診日を早めに確認する

障害年金は、原則として初診日から1年6カ月を経過した障害認定日以降に請求します。

ただし、うつ病の場合は、精神科を受診する前に内科や心療内科で不眠、頭痛、食欲不振などを相談していることがあります。その受診日が初診日となる可能性もあるため、受診歴を整理しましょう。

傷病手当金と障害年金の書類内容を整合させる

傷病手当金の申請書には、仕事に就けない期間について医師の意見を記載してもらいます。障害年金でも、診断書や病歴・就労状況等申立書に治療経過や就労状況を記載します。

それぞれの書類で休職期間、症状、治療経過などが大きく食い違わないよう、事実関係を整理する必要があります。

診断書を依頼する際の準備は、うつ病の障害年金診断書を医師に依頼するときのポイントで詳しく解説しています。

障害年金が決定したら健康保険へ連絡する

傷病手当金と同じ傷病で障害厚生年金が決定した場合は、傷病手当金を受給している健康保険の保険者へ連絡しましょう。

障害年金が遡って決定した場合も同様です。連絡をせずに傷病手当金を受け続けると、後からまとまった返還を求められる可能性があります。

📝 申請時期と併給調整を整理します

傷病手当金の支給期間、障害年金の初診日、申請可能な時期を確認します。

📞 090-2623-1707
💬 LINEで相談する ✉ お問い合わせ

初回相談無料 / 来所・Zoom・電話・LINE・メールで全国対応

うつ病の障害年金申請サポート料金

サポート内容 料金
裁定請求サポート(初回の障害年金申請) 事務手数料20,000円+成果報酬(①年金の2カ月分〈加算分を含む〉②13万円のいずれか高い方)
※遡及申請の場合は①または②に+遡及分の10%
※障害手当金の場合は受給額の10%

※料金は税抜表示です。診断書等の実費は別途必要です。

秋葉原・神田障害年金申請サポートでは、傷病手当金の受給状況も確認したうえで、障害年金の申請時期や必要書類を整理します。

詳しいサポート内容は、障害年金申請サポートの料金体系をご確認ください。

よくあるご質問

Q1. うつ病で傷病手当金と障害年金は同時にもらえますか?

同じ時期に受給できる場合はあります。ただし、同じうつ病による障害厚生年金の場合は、傷病手当金側が調整されます。傷病手当金の日額が障害年金の日額を上回る場合は差額が支給されます。

Q2. 障害年金を申請すると傷病手当金がすぐ止まりますか?

障害年金を申請しただけで、直ちに傷病手当金が止まるわけではありません。障害厚生年金の受給が決まり、同じ傷病・同じ支給期間について両方の受給権が発生した場合に調整されます。

Q3. 障害基礎年金と傷病手当金は両方もらえますか?

障害基礎年金のみを受給する場合は、原則として傷病手当金と全額併給できます。健康保険法による障害年金との調整は、主に同一傷病による障害厚生年金を対象としているためです。

Q4. 障害年金が遡及認定されたら傷病手当金を全額返しますか?

必ず全額を返還するわけではありません。障害年金と傷病手当金の対象期間が重複しているか、それぞれの日額がいくらかによって返還額が計算されます。決定後は健康保険の保険者へ連絡してください。

Q5. 傷病手当金が終わってから障害年金を申請したほうがよいですか?

傷病手当金の終了を待つ必要はありません。障害年金の初診日や障害認定日を確認し、申請できる時期になったら準備を進めることが重要です。傷病手当金の終了前から相談できます。

Q6. 復職したら障害年金は受給できませんか?

復職したことだけで障害年金の対象外になるとは限りません。勤務時間、欠勤、業務内容、職場の配慮、帰宅後の状態、日常生活上の援助などを含めて審査されます。

就労中の審査ポイントは、働きながら障害年金を受給する場合のうつ病の注意点で解説しています。

Q7. 傷病手当金が終わった後の生活費が不安です

障害年金のほか、自立支援医療、失業等給付、生活福祉資金、生活保護などを検討できる場合があります。利用できる制度は、雇用状況、世帯収入、退職理由などによって異なります。

休職中に利用できる制度は、うつ病で休みがち・働けないときに頼れる生活費の制度もご確認ください。

傷病手当金の受給中に障害年金を検討している方へ

傷病手当金と障害年金の調整は、障害年金の種類、傷病の関連性、支給期間、日額によって結論が変わります。

特に障害厚生年金を遡って請求する場合は、受給後に傷病手当金の返還が生じる可能性も含めて、あらかじめ確認しておくことが重要です。

秋葉原・神田障害年金申請サポートでは、社会保険労務士の佐々木淳が、傷病手当金の受給状況と障害年金の申請条件を整理し、手続きを支援します。

千代田区・台東区・文京区・秋葉原・神田・上野周辺での来所相談のほか、Zoom、電話、LINE、メールによる全国対応も可能です。

📞 まずは一度、お気軽にご相談ください

傷病手当金が終わる前の段階から、障害年金の申請準備を進められます。

📞 090-2623-1707
💬 LINEで相談する ✉ お問い合わせ

相談無料 / 保険料納付要件の確認も無料

〒101-0053 東京都千代田区神田美土代町5-2 第2日成ビル3F
JR神田駅 徒歩7分/JR秋葉原駅 徒歩14分

ご相談のご予約
090-2623-1707

営業時間:9:00~19:00(土日祝含む)
メール・LINEは24時間受付